「惹かれ合う半身」

　 始まりは混沌の中
揺らめく泡に包まれた世界

覚醒する意識
空漠たる心を抱いて私は目醒める

冷たいままの体
何かが欠けた私

何故出会う
何故求める

運命に翻弄される我ら
神々が嘲笑を浮かべる

　 相背くが故に惹かれ合う
対極の私と反面

最も憎むが故に
愛さずにはいられなかった

欠けていた反面
まるで似ていない二人

何よりも美しく
誰よりも強い

凍える炎と灼ける氷
互いに両極端な存在

血の匂いの立ちこめる
戦場が愛の褥

血煙の向こうに
運命の相手を見つけた

「お前は誰だ」
「私はお前だ」

血の気の無い肌　凍てつく瞳
虚無の獄舎(ひとや)に囚われて

青白い月の不機嫌な光の下
我らは互いを手に入れる

星々は光を失い
我らは全き私となる

総てが融け混じり合う
限りない恍惚の一体感

誰が知ろう
この快楽

自らを再構築する
これに勝る愉悦はない

吐息と溜息
狂気の激情

我らは我となり
そして

世界を手に入れた我を
世界が失う

暁の果て　夕闇の彼方
我と我は渉猟する

　 モハヤ　ダレモ　イラナイ

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７５０ＨＩＴ御礼で聯君に差し上げたモノです。
元のイメージが歌詞だったんで、詩のような形式にしてみました。
メチャクチャ難しいんで、飽くまでイメージなんですけど。
知る人のみ知る「侍魂」のアスラと反面のアスラをイメージしてあります。
アノ二人でどうしてこうなるのか、それは聞かないで（笑）って感じで。
これ以上註釈はイラナイ
って自分で自分のパロをしてどうなるのか…。
難しかったけど、こういうのも好きよ、自分。
リク有り難うね、聯君。